猫の死骸を回収してもらうにはどれだけ費用がかかるのか?

1.猫など動物の死骸処理について
2.猫の死骸処理や回収にはいくらかかるのか
3.動物の死骸処理にまつわるアレコレ



 便利屋として、これまで数多くの猫の死骸を回収・処理した経験から猫やねずみ、ハトなどの小動物の死骸処理についてアレコレ解説いたします。ぜひ、参考にしてください。


1.猫などの動物の死骸処理について

 ・すごい異臭がして、猫らしい動物の死骸が軒下に見える

・猫が苦手で見ることが出来ないが、異臭がすごくて多分死骸がある

・猫の死骸が庭にあって役所に電話したが、私有地は回収に来てくれない

 家の周りや天井裏、軒下などから動物の死骸らしい異臭がしたらどうしますか?

「猫が苦手で死骸なんて自分では無理だ、そうだ市役所に電話してみよう」と思いますね。

 しかし、私有地に猫などの動物が死んでいても市役所は対応してくれません。
そこで死骸処理についてどうすれば良いのか解説しましょう。

 庭に猫の死骸を見つけた場合は安易に触れてはいけません。死んだ猫やイタチ、ねずみなどは病気で死んでいる場合もあります。そうなると感染症になる可能性があるからです。

 しかし異臭がして近所迷惑だし、気持ち悪いから早く何とかしたいですね。とりあえず市役所に電話をしたけど、「市役所では対応できません」と言われるだけです。

 市役所が動物の死骸を回収してくれるのは、道路や役所が管理や所有する土地、施設の中だけです。

  ただ動物の死骸そのものは市役所が無料で回収に来てくれますが、死骸を袋やダンボールに入れて、すぐに渡せる状態にしなければなりません。

後始末で死骸を除去した後の掃除や消臭、消毒もやっておかなければなりません。死骸の場所がわからないとか、天井裏や床下で死んでいるとますます困難です。

 猫が死んでいる場所で多いのが・・・

 猫や最近多いイタチなどの小動物が死んでしまうと冬場はすぐに腐敗せず、そのままミイラ化してしまうことがありますが、夏になると死後2,3日で腐敗し始め、かなりの腐敗臭がすることになります。
しかし、この臭いは一体どこからしているのかはっきり分からない事が多いのです。

 猫が死んでいる場所で多いのが、

・犬走(通路)

・床下

・天井裏

・車の下

・物置の裏や下

・植木の奥

・排水口の中

すぐわかる場所ではなく、猫が好む狭い奥まった場所が多いようです。
これは猫の習性でもありますが、元々自分が縄張りとしていた場所に来て亡くなるようです。最後の死に場所を自分の気に入った場所に来たいのですね。

 殆ど方が自分の家で猫が死んでいるなんて思いませんね。
気が付くのはすごい腐敗臭やハエが飛び回っているので分かる事が殆どです。

そこで死骸処理を当店に依頼されてこられます。
死骸処理は、庭先や犬走など手の届くところであれば、袋に入れて清掃・消毒・消臭すれば短時間で完了します。

体が入らない狭い場所は魚をすくう玉網やレーキなど棒状の物を使い何とか死骸を手繰り寄せて回収します。

 問題は、人がすぐそこに行けない場所での回収が大変な作業となることがあります。

 床下の猫の死骸処理は難関

床下に死骸が有る場合は、床下の深さが30cmしかないとなれば不可能ですので、まず人が入れるかどうかが重要です。

押入れの床下の板を外すとか、台所の床下収納庫を外したりできれば良いのですが、無ければ床を切るしかありません。

猫の死骸を処理するために床を切って点検口を作る大工仕事が発生します。当然、死骸処理費用とは別に料金が追加されます。

古い家ですと、畳を上げて板を剥がすという費用が掛からない方法も取れますが、最近は畳が有る家が少なくなり大掛かりになることが多いです。

 天井裏の猫の死骸処理はさらに難関

年数件は、「天井から動物の死臭がするので処理してほしい」という依頼がきます。
天井の中の死骸を処理するのが最難関と言えます。

人が入れる天井であっても、天井の床は人が乗れるだけの強度が有る天井は滅多にありません。天井内は、電線や柱や梁がいく筋もありますので人が入るのは困難です。

 死骸の有る場所を特定する方法として、目視で見る場合は押入れの天板を外したり、点検口があれば覗いたり、ファイバースコープも使ったりもしますが、異臭がしてもなかなか死骸は見つかりません。

経験上、場所を特定する一番の方法は嗅覚を使って死骸の臭いを突き止めることです。
警察犬ではありませんが、この嗅覚でこれまでピンポイントで場所を突き止めてきました。
場所が分からなければ、天井にいくつも開口を作るわけにはいきませんからね。

 家の中で猫が死んでいるのは気持ちが悪い物です。お客様には天井を破ろうが修復費用が掛かろうが何としてでも撤去したいと依頼されるかとは多いです。

何とか最小限に被害を抑えて死骸処理することが役目かと思っております。

 また猫が天井裏で死んでしまう理由は、元々天井内を往来していた猫が餓死したことによりますが、猫が中に入るのに出入口を塞いでしまった、家の新築中に猫が入り込んで気付かず建築がすすむ中で閉じ込めてしまったという事例もあります。

 猫の死骸を処理する際の注意点

・死骸の場所により手間や料金が変わる。

・死骸の回収は私有地であれば役所は回収してくれません。死骸だけの引き取りは無料で来てくれます。

・死骸処理業者によっては、猫やイタチの死骸は持ち帰えり出来ない業者もいます。

・死骸を引き取ってくれる業者には、動物霊園でも引取りに来てくれます。

2.猫の死骸処理や回収にはいくらかかるのか

 猫やイタチ、ハトやねずみなどの小動物の死骸を回収する金額をまず教えて欲しいという、問合せは多くいただきます。

 当店では、猫、イタチ、犬の死骸は引き取りしておりません。死骸の梱包や清掃、消毒作業のみ行っております。

基本料金は、死骸処理費と消毒費、出張経費の込みで¥20,000(税別)となります。

また、死骸を回収するために、どこかを切ったり壊したりするなどの作業費は含まれていません。その他は、他府県へは出張経費は割増しになります。

 ねずみ、ハトは死骸の引き取りは可能ですので、作業費を合わせると、¥10,000~20,000(税別)となります。

 この金額は、死骸処理に関わる作業費のみに限定しており、例えば死骸の体液の付いた毛布やゲージ、鳩のフンなどの処分費用は含まれていません。

<死骸処理の参考例>

・鳩の死骸処理の場合
 ベランダが多くフンも大量にある状態が多いです。鳩のフンは非常に有害ですので、防護服などで作業し室内などの養生も欠かせません。

手間が掛かる作業はその現場によって見積りさせていただきますが、死骸の処理から清掃・消毒作業まで入れますと¥30,000~¥50,000程度かかるケースがあります。

 ・猫の場合
天井裏で死んでいた場合ですが、天井部開口、復旧、養生、死骸処理、清掃、消毒作業で¥40,000~¥50,000程度かかるケースがあります。

 また冬場に有るのが車のエンジンルームに猫が入り込んで死んでいるケースですが、死骸が焼き付いており除去するのに時間が掛かりますので、¥20,000~¥30,000程度かかるケースがあります。

猫の死骸処理

3.動物の死骸処理にまつわるアレコレ

 便利屋として20年関わると色々なお困りごとの依頼がきますが、動物の死骸処理はなかなかやってくれる業者がいないのか問い合わせをいただきます。

 飼い猫が旅行中に死んでしまった・・・

 これはある女性の方からの依頼でした。
一人住まいのマンションで、ペットを飼っている方はいると思いますが長期に留守にする時に困るのではないでしょうか。

 とりあえずエサと水を置いていけば大丈夫だろうと安易に考えた結果、猫が亡くなってしまったという事です。

何故死んだのかはわからないのですが、夏場に2週間近い間、猫だけを置いて行かれたそうですが、死んでしまうと怖くて触ることも出来なくなって処理を依頼されてきました。

 幸い部屋の中で密閉されていたせいか、腐敗せずウジも湧かずに原型を留めていました。
ペットは単なるぬいぐるみ程度だったのでしょうか。

 壁の隙間に落ちて死んだ子猫・・・

 天井にいた子猫が壁の隙間に落ちてしまい、助け出す前に死んでしまったことがありました。依頼された方は、最初消防署に助けを求めたらしいのです。

 しかし消防署の方は、壁を破ることは自分らではできないので、便利屋さんに頼んだらどうですかと言われたようです。

 壁の中から子猫の鳴き声が聞こえましたので、その付近の壁を破り子猫を救出したのですが、もう1匹子猫がいたのですがすでに死んでおりました。

かわいそうだったのが、親猫が少し離れたところからこちらをずっと見ていた表情がとても悲しそうに見えました。

 銭湯の天井で猫が死んでいた・・・

これは銭湯のお客さんが気付いて発覚した事例です。
お客さんが銭湯の湯船に浸かっていると、湯船にウジ虫が浮いているので不審に思いわかったようです。そのウジ虫がなんと天井から落ちてきていると。

 天井の中は人が入れるスペースがあったので奥へ進むと、猫が死んでおりました。しかも腐乱がかなりすすんでいて、ウジも大量に発生しておりました。

考えてみてください、風呂に浸かっていると上からウジ虫が落ちてくる。何とも気味の悪いホラー映画の様です。

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